この度、恵比寿のLIQUIDROOMにありますKATA「ナオナカムラ」では、nao to cumtin個展「Noop」を開催いたします。
nao to cumtinは1990年秋田県生まれ。これまでハンドルネームを“ケムシのごとし”としてきましたが、“nao to cumtin(ナオツーケムタン)”に改名し、中毒性の高い一種独特のリズム音をベースにした自作自演の映像作品を得意としながらも、作品形態やジャンルにとらわれずマルチに活動しています。
今展はナオナカムラにとっても彼女にとっても、2013年の初個展以来5年ぶり2度目の個展です。
彼女は「見えなくなっていく景色の中で、そこには何があったという事実が残るのか」と言い、これまでとこれからの変わることない“そこにある事実”を今回のテーマに掲げました。
自分のバイブルとなる漫画へ出逢い、秋田から夢を描き上京し、美大受験への苦悩と挫折、恋人と過ごした時間や別れ、友人との出逢いや記憶のない泥酔など、楽しいことも悲しいことも何気ない日常のレイヤーが重なり点が線で結ばれて個人史が日々アップデートされていきます。
そんな遥か昔の忘れられない出来事にも、つい数日前の曖昧な記憶の断片にも、そこにはいつの時代も変わることない人間の普遍的な本質が事実として強く残り続けるのではないかと彼女は考えいています。
今展覧会では、作家のプライベートであり自虐と自己愛に溢れた個人史的な新旧作品の集合体で構成しますが、それらは作家と鑑賞者間の相通じるものを問う場のようにも感じます。
彼女の言う“そこにある事実”は、鑑賞者の個人史の片隅にも存在していて、本質的なシンパシーを感じさせるのではないでしょうか。
展覧会タイトル「Noop」は、“no operation(=何もしない)” に由来し、スラングでは怠惰な人に向けられる侮辱を意味する言葉です。
自虐も含めたこのタイトルは、彼女自身が感覚に素直でいて、その時に受けた衝動や突き動かされる欲求を瞬発的に作品にアウトプットしているため、思考よりも行動が先を急ぐ作家性を形容しています。しかし、自然発生的なそれらはやがて彼女の思考と無意識のうちにリンクし、必然性を持って作品として完成していきます。
そして、現代のリアリティ漂うメディア表現にもフレキシブルに反応していき、潔く軽快なテンポによって完成した作品からは、ヒューマニティに満ちた彼女そのものを垣間見ることができます。
ケムシのごとし改め、nao to cumtin個展「Noop」をこの機会にどうぞご覧ください。
また、展覧会初日である29日(木)18:00より、会場に隣接するTimeOut Cafe&Dinerにて、オープニングレセプションとして多数の出演者によるイベント「Noop scene」を開催いたします。(イベント入場料はドネーション制、1ドリンク別となります。)
会期:2018年3月29日(木)〜4月2日(月) 14:00-22:00
会場:KATA[LIQUIDROOM 2F] 東京都渋谷区東3-16-6
オープニングレセプション
3月29日(木)18:00-
※29日レセプションに併せては同会場隣のtimeoutcafeにて、音楽イベント「Noop scene」が開催されます。
入場料:無料
詳細はこちらから!
http://www.timeoutcafe.jp/news/180329000180.html#more
作家:nao to cumtin https://www.nao-to-cumtin.com
お問い合わせ:ナオナカムラ nakamuranao19900715@gmail.com
詳細:https://www.nao-to-cumtin.com/noop